「第39回 伊豆昔語りの会 講演会『民話の魅力』」が5月23日、大仁くぬぎ会館(伊豆の国市大仁)で開かれた。
同会は、地域に伝わる昔話を語り継ぎ、語り手を育てることを目的に毎月1回開いている。今回は、主催の鈴木暹さんと長年交流のある民話研究者の米屋陽一さんを講師に招き、講演会形式で行った。
米屋さんは千葉県市川市の中学校・高校で国語科教諭を務め、国学院大学文学部の兼任講師としても活動。50年以上、日本各地やアジア各地を歩き、聞き取った民話や昔話を研究している。
ほぼ満席となった当日、米屋さんは自身の口承文芸との出合いや、「100回語れば100通りの桃太郎が生まれる」という語りの一期一会の特性、子どもたちの「聞く耳」を育てるためのなぞなぞの活用法などを紹介した。
講演では、現代では伝承の語り手が減り、子どもが昔話を聞く機会も少なくなっている現状にも触れた。戦争や災害など負の遺産を地域の共有財産として語り継ぐことの重要性も示した。
米屋さんは「単なる面白おかしいものだけを選んで語るのではなく、負の遺産を地元の皆さんの共有財産として語り継ぐことも大事」と話す。