子ども向け講座「はじめての日本画体験」が8月10日、伊豆の国市野外活動センター「茅野っ子ひろば」(伊豆の国市下畑)で開かれた。小中学生が岩絵の具を使った日本画制作に取り組んだ。
原料となる鉱物と日本画作品を見せながら、岩絵の具について説明する上原美術館学芸員の土屋絵美さん
伊豆の国市生涯学習課が、子ども教室「あいキッズ」の夏講座として企画した。「あいキッズ」は、家庭や学校では体験しにくいものづくり、料理、自然・歴史体験、スポーツなどの機会を子どもに提供する事業。
講師を務めた上原美術館学芸員の土屋絵美さんが日本画の歴史や画材を説明した。岩絵の具と同じ原料が古い壁画や絵巻、現代の日本画にも使われていることを紹介。参加者は実物の石や画材を手に取り、粒子が粗いものと細かいものの色合いや手触りの違いを確かめた。
土屋さんは、緑色の岩絵の具の原料となる孔雀(くじゃく)石や、カキの殻から作る白色の胡粉(ごふん)、着色したガラスを砕いた新岩絵具などを紹介した。粉状の岩絵の具を画面に定着させる膠(にかわ)の役割や、胡粉(ごふん)を滑らかにするために繰り返し手でたたく工程についても説明した。
制作には、一般的な色紙の4分の1ほどの大きさの色紙を使った。参加者は富士山とアサガオの2種類から図案を選ぶか、自分で下絵を描いた。カーボン紙で図案を色紙に写し、平筆、彩色筆、面相筆を使って色を重ねた。
参加者は容器の底に沈んだ絵の具を混ぜ、筆の水分量を調整しながら彩色。乾かしながら重ね塗りしたほか、絵の具が乾く前に別の色を加えてにじませる表現も試した。色の濃淡や岩絵の具の質感を確かめながら、それぞれの作品を仕上げた。