静岡県立伊豆中央高校(伊豆の国市寺家)の体育館で9月14日、「海外研修報告会」が開かれた。生徒総会に続いて、夏休みにモンゴルとシンガポールを訪れた生徒が、全校生徒を前に現地での体験や気付きを写真と動画で紹介した。
モンゴル研修は伊豆の国市が主体となる交流事業で、中学生10人と同校1年2人の計12人が参加した。ナイラムダル国際子どもセンターで現地の子どもたちと交流したほか、乗馬や弓、工芸などを体験。日本人墓地、在モンゴル日本国大使館、テレルジ国立公園の亀石などを訪れ、ゲルにも宿泊した。
1年の櫻井七緒さんは、乳製品や肉を中心とする食文化と生活環境の違いを紹介。「日本の生活が恵まれていることは知識では知っていたが、現地の不便さを体験して実感した。今の生活を実現してきた人たちに感謝し、誇りに思うようになった」と話した。
同じく1年の長島颯祐さんは、考古学者を目指している。「日本ではあまり見られない大きな岩を自分の目で見ることができた。いろいろな国の人と交流して経験を増やしたいという思いと、考古学者になりたい気持ちがさらに強まった」と話した。
同校独自のシンガポール研修には生徒10人が参加した。4泊5日で、現地の大学生が街を案内する「B&Sプログラム」、現地校との交流、静岡銀行シンガポール支店への企業訪問などを体験。多民族・多文化の社会や食文化、都市のデジタル化について学び、報告会では英語で制作した動画を上映した。両研修には同校同窓会から補助があった。
リーダーを務めた3年の伊東美琴さんは、カード決済に対応する地下鉄「MRT」などを見て、日本よりデジタル化が進んでいると感じたという。「多文化共生は、違う文化の人がただ一緒にいることだと思っていた。現地では互いの文化を尊重することが日常に溶け込んでいた。共感からコミュニケーションが始まると気付いた」と振り返った。